journeyman　日常という非日常を生きろ！

僕らは「日常」を生きてるつもりでいる

でも

その「日常」のすぐ裏には

「非日常」が息をひそめてる。

もしかしたら

僕らが日常と呼ぶ世界は

非日常が日常のフリをしてる

または日常と僕らが信じたいだけの

非日常なんじゃないか？

僕は東日本大震災からずっと

そう思って生きてきた

僕は

津波に押し流された

石巻や女川

原発事故に今もあえぐ福島浜通り

西日本豪雨の真備

去年の台風１９号被害の宮城県丸森町

そして今回

熊本豪雨水害に遭った

人吉に行ってきた。

そこでこんな話を聞いた。

店が全部流されてゼロになって

でも。。これはある意味

切り替えるチャンスなのかもしれない

新しいカタチに　むしろ

したかった方向に舵を切れる

向かえるキッカケなんじゃないかな

彼はそう言っていた。

彼はこれからの夢を語ってくれた

その夢はとてつもなく

ワクワクして

もう僕にはそれが実現し

その場所にいる僕を想像できる

素敵なモノだった

僕はその夢を一緒に見たいとさえ

思っている。

その夢を語る

その顔は決意に溢れてる訳でもなく

闘志に燃えてるのでもなく

自然だった。

氾濫した球磨川は穏やかに流れていた

あの茶色い濁流は

いろんなモノを押し流した

家も家財も夢も希望も

生活も仕事も

心さえも。。。

彼も心折れ

迷い　苦しみ

それを吐きださなきゃ

今日を越えられないくらいの

時間を生きていたんだろう

だから

もちろん　夢を語るほどに

すべて簡単でもないだろう

見た事のない困難は

山の様にあり

飛び越える事も　乗り越える事も

容易ではない

でも

別の視点で見れば

見た事のない世界が

今広がろうとしてる

そうと決めたなら　

飛込んでいくだけかもしれない

だってゼロはどこにでも行ける

新しい日々があるから

そんな時

僕はこの街の

この想いを思い出していた

宮城県女川町は２０１１年３月１１日の

東日本大震災で

２０メートルを超える津波に飲み込まれ

跡形もなく全て流された

僕が観た女川な本当に

破壊しつくされていて

電車も無いのでタクシーの運ちゃんと

呆然と声もなく

ただただ立ち尽くしたのが忘れられない・・

でも

その街の少年は

この状況の街をこう詠んだ

日常という「カタチ」は

地震で崩れもする

津波で洪水で流され

不測の事態で正が負にも

簡単になる

それを戻すことを「復興」というなら

それもあるのかも知れないけど

失ったものを取り戻しても

きっと同じものを手にしても

どこか微妙に違うはず。。。

どうしても人は「元の日常」を

忘れられず　そこに還ろうと

足掻き　苦しむ

そんな姿を約１０年見てきた。

いろんな考えがある

正解不正解はない

でも

どこかに心に留めていてほしい・・

失われたものがあるとしたら

何かを失ったのなら

それは大切なものを

失う悲劇かもしれないけど

視点を変えれば

要らなかったのに　しがらみのように

まとわりついていた何かさえ

一緒に消えたんだ

もちろん　今までにない

困難が押し寄せて

潰されて

死にたくなることもある

くだんの彼だって

そうは言っても迷う時もあるし

今までもその考えに至るまで

長い苦悩があったはず

でも

悲劇は・・災害だけじゃないよ

病気もそうだね

大切な本当に大切な事を一瞬で

浮き彫りにしてくれる

「日常」のままでは

出来なかったことがある

「非日常」だから

しなくては生きていけないコトがある

「日常」で思い悩んみ閉塞した雲は

押し流され

「非日常」はもはや　やるしかない

飛ぶしかない空が拓ける事もある

人生は続く

きつくて

辛くて

どうしようもないけど

人生は続く

これは被災した、しない

関係なく

誰もが「日常」で迷い悩む

ありふれた事

ただそこに「災害」という

フィルターがのしかかってるだけの事

誰もが同じ「日常」の中の

「非日常」を抱えているはず

もちろん災害は舌筆に尽くしがたいけど

僕もアナタも抱えてるはず。

さぁ

立ち上がり続けよう

死ぬまで明日は必ずやってくる

新しい朝がくる

死ぬまで人は生きてる

共に生きてる

さぁ行こうか！