僕はその時泣いていた

カラーを選ぶふりして泣いていました。

多分・・いろんな嬉しい事この仕事であったけど

この嬉しさは。。。

今回は写真はないゲストブログです。

今日のゲストは　このブログの主人公

Ｙさん・・そのブログ

Ｙさんは髪にお悩みがあり

オーブにいらしていただくまでは

「髪を楽しむ」という事はあきらめ

いかに髪の悩みを隠すか・・

もう髪でなにかトキメイたり

喜んだり　心弾むことはないと

思い暮らしていたそうです。

でも　先日僕がＹさんの髪を切り

パーマをかけさせていただいた時

全ての悩みから解放され

髪でときめいて　喜べ　

日々髪をスタイリングするのが楽しくて

仕方がないとまで思って頂けたそうです。

Ｙさんは日記を書いてるそうですが

そのオーブ初来店の日の気持ちを綴ったそうです。

Ｙさんが今回はカラーにいらしていただいて

その時　一冊のノートを僕に差し出しました。

それはＹさんがオーブに

初めてきた日の日記でした。。。

そこに書かれてた事は詳しくは書かないけど

Ｙさんの今までの想いとこの日の喜びが踊るように

書いてありました。

それを読ませていただき

泣きました。

カラーの準備のふりして

背中向けてこらえたけど

少し泣きました。

もうすぐ３・１１・・

東日本大震災から８年が過ぎますが

僕はあの震災で僕のこの仕事の

「チカラ」を教えられました

震災から１か月目　ハサミを持って

石巻に乗り込んで　

家の軒下借りて髪を切りまくった時

高橋さんという女性が

「今日は私の再スタートなの。

　　　　　　だから髪を切るの」

そう言って椅子に座り　僕は髪を切らせていただきました。

絶望や混沌　言いようのない悲しみ苦しみの中

僕は髪を切るなんてことより

がれき撤去や遺品捜索。。

泥にまみれる仕事がしたかった。

それ以上にその時点でこの災害に

向き合うすべはないと思い込んでました

その準備をして現地にいってそれがしたいと

訴えましたが

でも　そこで知り合った佐久間令という

その後今も続く仲の男から

「ケンさんはケンさんにしか出来ない事

　　　　　　　　　　　　やってください」

そう言われハサミを握りました。

それでも僕は　髪なんてどうでもイイじゃんか！

そう思ってました。

でも。。

「今日は私の再スタートなの。

　　　　　　　だから髪を切るの」

高橋さんの言葉

そして今回Ｙさんの日記・・

僕の仕事の「チカラ」のある場所

何処に僕らの仕事はあるべきかを

教えてくれました。

裏切りたくはないよね。

その気持ちや笑顔や喜び

僕らは髪を切るんじゃない

心を切るんだよね。