復興ってなんだろうね・・東日本大震災の街から

出会いは２０１２年５月、東日本大震災最大被災地

宮城県石巻市の糠塚前仮設住宅団地での支援イベント

彼女とはボランティアと被災者

その関係の中で出逢った。

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彼女の名前は

太田栄さん

僕らはさかえちゃんと呼んでいる

出会いからの

安定のグリグリパーマ(笑)

さかえちゃんはいつも率先して僕らと一緒に

イベントの先頭に立ってくれた。

さかえちゃんがいたから僕らは活動し続けられた。

気付けばもう親戚以上

本当の家族のようになって

さかえちゃんちに遊びに行く時は

基本行く直前に電話して

「さかえちゃん　ケンだけど今日いる？」

「いるよ～」

「んじゃ今から行くワ」

「ご飯は？」

「ん～いらなぁ～い」

。。。ホントこんなやりとり

で

家に行ってお茶飲みながら二人で

テレビ見て飽きたら

「じゃ帰るわ」

「送ってくけ？」

「うんお願い」

で

今回も駅まで送ってもらう時にパチリ☆

今回はお茶も飲まず

「さかえちゃん！俺今日ね今着いたんだけど

　もう帰らなくちゃなの　だからお父さんに

　お線香だけあげさせてもらったら帰るわ」

「ま～ったく相変わらず忙しいんだからぁ～

　何だよ～ホントに」

「顔だけ見りゃ用事は終わりだもん

　来年ゆっくりくんから！はい送って！」

で　車内で近況を話したり

お世話になった仮設の方々の話を聞く。

９５歳くらいの金子のばぁちゃんは健在で

自治会長の阿部さんや渡辺さんも元気

みんなまた集まって飲みたいね～って話してたら

さかえちゃんはポツリと語りだす・・

「仮設からさ　災害復興住宅に移って

　これで復興ってみんなしちゃうけど

　震災で皆がバラバラになって

　仮設でなんとかみんな協力して仲良くなって

　で復興住宅に移る時　またバラバラにされて」

「だね～何言っても行政はなるべく仮設の単位での

　一括移転　人間関係を壊さないでって言っても聞く耳

　持たなかったもんね・・」

「そうだよ～あの亀（市長のあだ名）はど~しょもない

　でさぁ　復興住宅に馴染めない　孤独だって

　塞ぎこんで　最近は仮設住宅に戻りたい、でももうない

　そんな風に思う人が　壊されてない仮設住宅の集会場で

　首つって自殺してるんだぁ～もう３人くらい。。もっと

　増えるって・・」

「えっ！？ホント！！？？。。。。マジか・・・

　マジか・・・」

僕は泣いた。

僕がボランティア活動停止を決断したのは

災害復興住宅が出来て　被災者から復興者になってもらいたい

僕がチョロチョロ　何らかのイベントし続ければ

彼らはこの街はいつまでも「被災地・被災者」に

なり続けてしまう・・

それにボランティアは「ピンチヒッター」であり

「レギュラー」になってはいけない

用が終わればさっさとその町から消えていなくなるのが

最大のミッション。

いつまでも頑張りましょう！って話しかけてくる

ボランティア連中はケチョンケチョンにしてきた。

オマエラは地獄の亡者と一緒。

不幸な人間を探し求めてるんだ！って

だから復興住宅協議会から少しイベントの要請も

実は無かったわけじゃないけど

「ここからはあなた達の街の問題です。

　僕はもうしません。県外ボランティアに頼っては

　ダメです。どうか街の人たちとやってください

　それが街を強くします」

そう言って突っぱねた。。。

その中で正直　そういう不幸な話は起きると

想像はしていた。。

でもその現実を突きつけられた時

僕はその決断が正しかったのか・・・

うん・・

間違ってはいない

でも・・・

今僕が石巻に通い続けてるのは

ボランティア・被災者の関係性から

「友達」になろうとしてる

さかえちゃんとのように「親子」みたいに

そうなれば僕はこの街に通い続けることは

何ら問題はない

ボランティアの究極のカタチ

それは「友達」になることと。。。

友達が辛い想いをしてる

なら僕は何をすればいい？？

その問いかけが今僕の中には

生まれている。

復興ってなんだろうね・・・