髪が紡ぐ物語〜ヘアドネーション〜　ドネーションで一番大切な事

僕は雑誌の表紙のような

ヘアスタイルを作ることが

仕事ではない

（依頼なんて来るはずないし

　　　　　　作れないけど・・）

生活の中に息づいて

その日常の中にフィットし

無理がない　その人そのものを表現しつつ

でもほんの少しの、非日常感や

オシャレ　ワクワク　ドキドキなどを

エッセンスとして入れ込めたら嬉しい。。 

オーブの立ち位置ってそういう感じだって

僕は想い　日々仕事している。

だから

イメージが激変せざるを得ない

ヘアドネーションにおいては

それをさらに意識しているんです。

ですので

本日のゲスト　平井さん

お車を降りたとこから

イメージ開始していました！

でも

ヘアドネーションするには。。。

ヘアドネーションは最低３１ｃｍ切るのが

最低条件のルール・・

出来なくないけど　ヘアスタイルこれでは

かなりなショートにせざるを得ない。。。

でも

実はそれ気付いた段階で

僕は平井さんから感じる

髪ではない　服や様々な情報を

感じ取っていたの

で　お話をしてみると

開口一番

「男の子みたいなショートヘアにしたい」

っておっしゃるんで

「確かに　かなり短くしないと

　３１ｃｍとって　その後の

　ヘアスタイル作りは難しいかもですね

　趣味とかなにかあります？」

（これお聞きすると大抵「？？」って(笑)）

「趣味ですか？？ん～ソフトボールやってます

　あとは　バイク乗る事ですね」

「お～～バイクですか　よく乗るんですか？」

「最近取ったんです」

「じゃぁ今楽しくてしかたない時ですね！

　なんで趣味を聞くかと言うと

　平井さんのように『バイク』というキーワード

　ソフトボールってキーワードで

　平井さんの生活の中で　どんな髪が

　似合ったり　扱いやすかったり

　好みだったり　必要だったり・・

　その反対にしてはいけないコトとか

　見えるんですよね～ちなみに刈り上げちゃうのは

　あり？なし？」

「ありです（ニッコリ）」

「了解です　ではイメージ出来たんで

　こちらにど～ぞ」

で

髪を見れば・・

「結び癖」が確実にあって

（結び癖は最大の敵・・クリック）

自毛にも癖があると見える。

なおかつ

結んでいたことから起こる

髪の生え方の変化で

髪の動きが固定化されてしまってる

部分が何か所かある・・・

ましてや

ヘアデザインを考えれば

３１ｃｍギリギリにしか取れない中

その結び癖　自毛のクセ　生えクセと

無理についてる髪の方向。。。

長く残すヘアデザイン・スタイルなら

ナントカ抑え込めるけど

短くすれば　全部がバラバラに

髪が言う事を一切聞かない状態に

暴れ出す予感。。

この

分けとりに

久しぶりに時間をかけました

切り上がりをイメージし

そのうえリスク回避できるか

結んでは外し

考えては結び・・

もう２か月待てませんか？

そんな言葉さえ出そうになった

でも・・やりきろう！

リスクも説明してある

そこを掻い潜りドネーションしよう

それは　

髪が贈られる

会う事のないどっかの

ガキんちょのためでない

そんなガキなんて俺には

ど～でもいい！！

すべては

平井さんに喜んでもらえるか？

その一点を念じつつ

ハサミ入れ

ドネーション用の髪を切り

そこからシャンプーして

暴れまくる髪

骨格差からくるアンバランスさ

それらとしばし無言で格闘し

光が見え　この戦いに勝利を確信

平井さんも

「わ～耳出てる！上の長さは　

　これくらい経験あるけど

　耳出てるのは初めて！」

「刈り上げも　２ブロックもはじめて」

「会社行ってみんあ驚くだろうな～」

生まれつつある　新しい自分の髪に

ワクワクが止まらない様子(≧▽≦)

細かな点も仕上げ

一旦流してから

オーブ名物　下からブンブン乱暴に乾かして

ブラシも何も使わずに出来た

ワクワクが止まらなかった

平井さんの新し髪は・・・

ずん！！

ずずん！！

ズバ・・

ゴン！！

「思えばこういう髪形　目で追っていたんです

　男の子の髪でしたが(笑)」

今までも　短くする時サロンでは

短く短くと　言っても言っても

なかなか切ってくれない

いろんな理由つけて　いつもと同じような

ヘアスタイルにされてしまう・・

これ　結構アルアルだよね？

だから女性は

ヘアスタイル変える時　サロンごと変える

よね？？

これは僕はよく話すんだけど

「多くの理美容師って　髪を切るの

　怖がるんです。仕事なのに(笑)

　あと　イメチェンさせたがらないでしょ？

　怒られたくないから」

これ読んで　ケンこの野郎！！って

思う人いたらゴメンナｓ・・・

ゴメンナサイでもないか

多くのお客さんが激しく頷くし、これ。

ヘアドネーションはさ

この２点を躊躇してたら絶対できないし

もう一個付け加えれば

「妄想」「想像」が苦手な人は

出来ないよね？

そのゲストでさえ　イメージしきれない

ドネーション後の髪・・

それをヘアカタ渡して

「どれにします？」

なんて俺はやらないけど

フツーに世のサロンでやってる方法で

髪型決めてる人や

例え　それがイメージした写真を

ゲストが持ってきても

その髪質で出来るか出来ないか・・ではなく

その人の生活や　その人の趣味・嗜好

一番はスタイリングスキルをちゃんと見ぬき

聴きとり　伝え　そこまでのケアできるか？

ヘアドネーションなんざ

ようは３１ｃｍ髪結んで切りゃイイだけの事

大切なのは　ドネーション後

その後の　目の前の人の笑顔が

今日　明日　明後日　明々後日・・

続いてくか？

そしてその髪を見て

ご家族や周りの方が喜んでくれるか？

そこじゃないのかな？？

「この店選んで良かった・・」

お会計後　小さくつぶやいていただけた言葉

僕の誇りです！！