続・一月の雨を忘れない・・

冷たい雨が　雪に変わり・・・

遠い追憶

戻れぬwinter　day・・・

前回の

「一月の雨を忘れない」ブログ・・クリック

思いの外　楽しんでいただけて

また雪予報の雨が降り出すので

続編をお送りします。。。

毎週のようにスキーに行ってた

３０代前半

大抵行くのは長野県白馬村周辺。

友人の別荘を拠点にして

タダで泊まり　スキー三昧の日々

その別荘は村の外れの森の中にあり

狭い農道から急坂をのぼり

途中でそこそこ急に曲がりながら

昇ってくのね

その坂は私道なので

除雪はされないの

四駆の僕の車

（ISUZU　Mu　　ん～～今見てもカッコいい！）

一応登っていけるんだけど

１月のある日の深夜

雪が降りしきる中

その場所にたどり着いて

いつものように車から降りて

歩いて坂の雪の深さをチェックする

いけそうか　無理か？

無理な時はみんなで荷物を抱えて

歩いて昇るの

で

友人が戻って来て

「いけそう」

との事

じゃぁってんで

その坂を上りだす

カーブにさしかかると

坂は多少緩やかになる

そこまで頑張れ　俺のMu！

で

カーブにさしかかったとこで

タイヤが空転！

ヤバい　進まない！

ここで無理すると

タイヤでより深く掘ってしまい

脱出しにくくなるので

落ち着いてバック

で

再度登坂トライ！

上らない・・

で

バック

上る

でも進まない

バック

上る

でも進まない

バック

再度登ろうとしたら

完全にハマる(;´･ω･)

そこから友達とタイヤ周りの

雪を掘って脱出試みるも

動かない・・・

で

自動車救援の　「JAF」を呼ぶ

その間　友人と別荘に荷物を担いで運ぶ

しばらくして　一台のワゴン車が来た

JAFだ。

「おっまたせ～！」

明るいオジサン

「おぉ～ハマったね～引っ張るから待ってろ」

で

ワイヤーで僕の車とワゴンを繋ぎ

オジサンはバックして僕の車をスタックから

抜け出させる、瞬殺で。

で

「今夜はココ上んのあきらめな～」

「ハイ」

で　お会計して

「はい　じゃぁ

　また呼んでね～」

の声を残し

オジサンは帰っていった

ん？？

たいした話じゃないじゃん？

そう

これはこの次に起る出来事の

前フリでしかなかった。。。

この出来事の１年後　丁度１月

その別荘に来てた僕ら。

その時は坂を全部上れて

別荘のトコまで車は来てた。

その日　ご飯の買い出しついでに

ナイターのスキーでも行くか！

となり

僕はその前に例の坂道で

ソリ遊びしたくて

坂道を車で圧雪して

ソリが滑りやすい状態を作ろうと

皆が準備してる間

車に乗り　その坂道を

何度も往復して雪を均してた。

で

バックで下ろうと

例の坂のカーブを下ってたその時

曲がるタイミングがずれ

車が道を外れ

崖の方に行ってしまった！

そして

そこで滑り落ちかける！

車は　落ち切らず止まる

僕は呆然と車の中

「落ち着け　落ち着け」

僕は一旦冷静になり

エンジンを切った

振動で車が下る気がしたから

静寂に包まれる車内

でも脳内はフル回転で

いろんな自分がガヤガヤ会議始める！

考えた・・

「俺がもし　ブルース・ウィルスなら・・

　ダイ・ハードなら・・

　イヤ　ジャッキーチェンなら・・

　いやいや　俺はブルースウイルスでも

　ジャッキーでもない

・・いや違うって

　あれアニメ！」

とにかく

脳内では様々な脱出方法が

検討されるも

全部映画かアニメ！

無理やん！！

そのうち不気味に車の床下からは

エンジンの余熱でなのか

雪が解けてピチャピチャって

音が聞こえてくる！

そしてズっ・・ズズッ・・

車は何分かに１回

下りはじめる。。

落差は３ｍくらいの崖

じゃぁ車捨てて降りればイイじゃん！

そう思う？？

どうもね

雑ですみません・・

こういう均衡によって

この位置が保たれ

俺が降りたら

一気に車は３ｍ下に落ちる

イコール　帰れなくなる？？

刻々と過ぎる時間

誰も来ない。。

冷えてきた

トイレ行きたい

どのくらい時間過ぎたか。。

例のカーブから友人が現れた！！

すると

漫画みたいに

僕の現状を見て

肩からバックがゆっくりずり下がり

雪の上に落ちる。。

ゆっくり近づく友達

車の横まで来た

「・・・なにしてんの？」

ムッチャ小声

「・・・助けて・・」

更に小声。。

蚊の鳴くような声で

その後なんか話したんだけど

そこは覚えてないな～

で

ＪＡＦを呼ぶ。

すると例のＪＡＦの車が来た

オジサンが降りてきた

あっ去年の

「また呼んでねオジサン」だ！

これマジに

ホント　マジにオジサンが

この状況を覚えていたらしく

僕を見て開口一番叫んだのが

「去年のは

　冗談だよぉ！」

(ノД`)・゜・。

そう　オジサンは覚えていたのです！

去年ここで僕が救援要請したのも

自分が「また呼んでね～」って帰ったのも

「去年と同じだと思ってたら

　コリャ大ごとだ！

　この車じゃ対応できない

　クレーンでないと

　待ってろ　クレーン車に変えてくるわ」

オジサンは一旦自分の拠点に帰りました

陽は傾きかけ

寒くなる車内

トイレ行きたい

徐々に下がる車

寒いからと

家に戻る友達！(# ﾟДﾟ)

孤独に耐えつつ

脳内では今度は自分に

ジャッキーチェンを憑依させれね～か

真剣に悩み　酔拳とかを

脳内で上映始める・・

でも　やっぱジャッキーじゃない俺。。

やがて一時間くらいしてクレーン車が

崖の下に来た

伸びるアーム

フックが降りてきた

助かる・・

「ん～お前さんがいてバランスとってるな

　そのまま乗ってて。でないと落ちるわ」

ですよね・・・

で

オジサンは運転席のシートベルトに

フックをかける

「えっ！？シートベルトに？

　それも１本？？」

「うん　シートベルトは強いんだよ

　多分大丈夫！」

多分？？！！

多分てナニ？？

手早く　オジサンは

シートベルトにフックをかけ

クレーンに戻り機械を操作する

ういぃぃぃぃぃ～～ん

と言う音と共に

先ずは車体が持ち上がりはじめる

メキ・・メキメキ！！

車が軋む

シートベルトが張る

ついで車台も持ち上がりはじめ

僕のＭｕは宙に浮きはじめる

すると

１点で持ち上げてて

車の重量バランスは均等でないから

車が運転席を上にして傾く！

その傾いた運動エネルギーは

回転エネルギーに変わる！！

車が変な周り方始める！

「ぎゃぁ～～」

叫ぶ僕！

「大丈夫！動くなよ

　多分大丈夫！落ち着け！」

いや　

多分で落ち着けるか！！

車は妙な回転

そこからユラユラ揺れて吐きそうになる

やがて空中を移動して

農道の上に車が来た

気分はクレーンゲームの景品！

慎重に降下始める

シートベルトが軋むし

何かが破断する音も聞こえた！

ヤバい！急げ！！

でも

ＪＡＦのオジサン　操作しながら

友人と談笑中

いや！集中しろって！

やがて車は今度は

車台が接地し

ボディーが遅れて降りた。。

最早車内で廃人のように

動けない僕

オジサンはすぐさま

シートベルトの巻き込み機能の

壊れたとこをその場で直してくれて

その後また去年同様

お会計して

オジサンが帰り際　言ったセリフが

「二度と

　呼ぶなよ！」

ですよね💦

決してダチョウ的ニュアンスぢゃ

ない事は伝わります

一月の冷たい雨が雪に変わる夜に・・