髪が紡ぐ物語〜ヘアドネーション〜あの年も美しく桜は咲いていた

人々は豊饒の神のお出まし時期に

満開になる花を「桜」と呼んで

その木の下で　神様への

おもてなしの酒宴を開いた

豊饒を待ちわびるように

桜の開花　その酒宴を楽しむようになったのが

花見の起源

福島県　山形県などの東北の

山間地域の一部では今も

山の神「サ」を

「サガミ様」と呼んでいる

本日のゲスト

美桜ちゃんは

福島県出身で

今は相模（サガミ）原に住んでる１４歳の女の子

はじめましての美桜ちゃんは

ヘアドネーションをしてくれます

ヘアドネーションというのは

美桜ちゃんの髪は豊饒の神のように

ご覧の通り、豊饒の髪で

それをドネーション目指し

伸ばしていたので結んで

生活してた事もあり

結び癖がある予感💦

希望は短くてもいいと言う事なんで

結び癖への対応への保険で

少し長めに切ることにして

こう分けとり

記念すべき第一刀は美桜ちゃんが

切ったんだけど

そのフォローに回ってたんで

写真はなし💦

でも

こうして充分な長さ、量

髪を寄付していただけました

さぁここまでは会う事のない

どっかのガキンチョのための時間

ここからは目の前の

美桜ちゃんのための時間

俺にとって会う事ない

どっかのガキなんざ

どうでもいい！！

俺には目の前にいる

美桜ちゃんの笑顔が

すべてなんだ！

(≧▽≦)

で

髪が長い時は、あどけなさが残る

美桜ちゃんだけど　その時点で

見抜いてました

瞳に宿る美桜ちゃんの魅力的　魅惑的な

雰囲気

そこからインスピレーションした

ブンブン乾かすだけで出来た髪型はこう！

ずん！！

ずずん！！

ズバ・・

ゴン！！

２０１１年３月・・

いつもの春と変わらずに日本の桜は

咲いていた。。。

僕がこの写真集を買ったのは出版されて

すぐ。

２０１１年３月１１日

東日本大震災が起きた。

これは、「その年」の春の桜の写真集

美桜ちゃんは福島県の生まれで

４歳の時、震災が起き

ご存知のように原発はメルトダウンし

水蒸気爆発し

あの年の故郷の桜を愛でることなく

美桜ちゃん家族は相模原に避難して

来年で１０年になろうとしてる。

「ブログ読んでいました

　福島の事を今も考えて

　寄り添ってくださり

　ありがとうございます」

お母さんはそう言ってくださった。

美桜ちゃんとのご縁は

震災が・・・

時々ね、言葉に詰まり

困るんだよね・・

震災があったから出会えた人が

僕にはたくさんいる

でも　それを震災のおかげなんて

言いたくもない

でも・・どう表現したらいいのか

分からないけど　家族のような人たちが

たくさんいるのは真実。

美桜ちゃんとも震災がなければ

原発事故がなければ

美桜ちゃんは今も福島で暮らし

オーブと出会う事は無かったわけで・・

僕は常々被災地でこう話してきた

子どもの目に映る景色

それが美しいものにしよう

それを大人が作って行こう

悲しさも苦しさも悔しさも

全部俺たちが飲み込んで

子どもの目に映る景色

心模様が美しい事

それが「復興」なんじゃないか？

美桜ちゃんの瞳は美しい

それを引き出す髪型を目指した

美桜ちゃん

美桜ちゃんの美しい瞳に映る世界は

美しいですか？

まだ満開の桜のようではないけれど

美しいですか？

僕ら大人は

その答えを聞く勇気があるか？

その答えを胸張って聞くことができるか？

悔しけ゚ど・・

僕にはまだ出来ない。

でも　あきらめたくないね

だって　

こうして美桜ちゃんが

会う事のない誰かのために

その笑顔を紡いだんだから

俺たち大人は逃げる訳いかないだろ？

来年の桜もまた

１０年前と同じように

咲くでしょう

でもそれは「あの日」より

美しい桜かな？

いつかそんな桜を

子どもたちの瞳に映せるようにと

僕は願ってる